勤続年数が長いベテランになれば、だんだんと下の人たちをまとめる役割を任せられることも多くなっていくでしょう。しかし、ただひたすら引っ張っていくだけでは人望は得られずお局さんと認識されてしまいます。良いリーダー、良い上司となるためにはこれから説明するサーバントリーダーとしての考え方を持つのが非常に重要になってきます。
このサーバントリーダーとは、グイグイと引っ張っていく、所謂牽引型のリーダーではなく、それぞれの課題や目標に向かっていく後輩や部下を後ろから支えるというまとめ方です。リーダーなのに支援を行っていくという考え方はなかなかピンと来ない人もいるでしょう。しかし、リーダーとなる人物が目下の人間を支えるために行動していく姿勢は自然と信頼を集めるものです。また、「この人がいるから大丈夫」という安心感を与え、伸び伸びと仕事ができるようになっていきます。お局さんと呼ばれる人はこのようなサーバントリーダーとしての考えが欠如している場合が多いように感じられます。
サーバントリーダーと呼ばれる人は、いくつかの大きな特徴を持っています。まず、このリーダーとなる上司は部下や後輩に奉仕の精神を持って接しますから、よく話を聞いてくれるものです。そのため、自分の下についている人間の気持ちを汲み取る共感能力にも長けています。また、周りを良く見ており、些細なことにも気付いて必要なフォローを行えるのも大きな特徴です。職場での癒やしとなることも少なくないでしょう。
人間関係を円滑にする力だけではなく、先を見通す洞察力など仕事上でも有効な能力も高い人が多いようです。そのように、一歩引いた目線から集団を支えるサーバントリーダーと呼ばれる上司は、周囲の人たちの成長を促してくれるのです。
サーバントリーダーとしての能力というものは簡単に身につけられるものではありません。部下や後輩へ進んで奉仕することが不可欠となるからです。そのためには、ボランティア活動やチャリティなどに実際に参加してみるのも良いかもしれません。
体を動かすボランティア活動と読書会のような座学との組み合わせで、サーバントリーダーとしての能力を身につけていくことができれば人間として大きく成長できるはずです。